【環境問題の解説】#87 北海道夕張市森林地帯での廃棄物投棄 北海道夕張市 2001年10月 

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  • Опубликовано: 8 янв 2025
  • 北海道夕張市・森林地帯での廃棄物投棄(1990年代末~2001年)
    北海道夕張市周辺の森林地帯で発覚した廃棄物の不法投棄事件は、1990年代末から2000年代初頭にかけて行われ、大きな社会問題となりました。この事件では、投棄された廃棄物の総量は約30万トンと推定されており、主に建設廃材(約20万トン)や産業廃棄物(約10万トン)が含まれていました。一部にはアスベスト(約500トン)や鉛、カドミウムなどの重金属を含む危険物質が確認され、地下水や土壌汚染が懸念されました。
    夕張市の森林地帯は約50平方キロメートルにわたる広大な地域で、監視が難しいため、不法投棄業者が処分コストを削減する目的で利用していたとされています。投棄場所は急斜面や人目につかない山間部が多く、発覚には5年以上の時間を要しました。2000年には、地元住民や環境保護団体からの通報が相次ぎ、自治体が調査に乗り出し、問題が表面化しました。
    夕張市と北海道庁が協力し、投棄廃棄物の撤去計画を立案。総額約200億円の撤去費用が見積もられ、国が120億円、北海道が60億円、関連企業が20億円を負担しました。しかし、山間部での撤去作業には技術的な困難が伴い、完全撤去までには約10年の時間を要する見込みとなりました。
    この事件を契機に、北海道全域で監視カメラの設置が約100か所で実施され、巡回パトロールの頻度も2倍に増加。不法投棄防止に向けた啓発活動が進められ、廃棄物処理法の改正により、産廃処理業者への監督が強化されました。
    この事件は、不法投棄がもたらす環境破壊の深刻さを具体的に示し、廃棄物処理政策の改善を促す重要な転換点となりました。

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